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トレードで博打をするのをやめろ

人生一発逆転を夢見て

株やFXのトレードで人生一発逆転、夢見ちゃいますね。もしかしたら自分は勝てるかもしれない、一発勝てれば人生上がりだと。何百億もいらない、数億うっかり勝てれば後は配当で地味に生きていくと。現実はそんな怠惰を許してはくれません。

トレードにずっと向き合う専業のプロが職業として存在し、高学歴の中の更に上澄みが就職していく世界、そんなに甘いものではありません。丁半博打だと割り切り、勝ち負けだから半々でいける、とはならず、よく考えなくても買いのタイミング、売りのタイミングの両方が重要なので勝ち負け半々としても勝率1/4と結構辛い。1/4でもド甘い試算ですが、簡単ではないことは直感的にもわかると思います。さらに手数料や税金もかかります。パチンコの方がマシでは?

でもトレードやめれないんだけど

とはいえ、やっぱり一縷の望みにかけたくなるほどには魅力的な世界です。もちろん丸腰でギャンブルしても毟り取られるだけです。

ワンチャン勝てるのでは?という気持ちを丁寧に打ち砕いてくれるオススメの書籍が、ウォール街のランダム・ウォーカーです。古くからある名著で、長く版を重ねながら販売され続けています。現在12版が出ており、原著では2023年に13版が出るようです。後半はアメリカ特有の税制の話が多くなってくるので、そのへんは興味ある人だけ読めばよいです。

あらゆる観点で論理的にトレーディングで勝とうとすることがいかに難しく無謀であるかについて述べられています。細かく書いてあることがこの本の良いところだと思いますが、 571ページとやや分厚い内容になります。私は面白くてスルスル読んでしまいましたが、そんなに読んでいられないという方は投資の大原則がオススメです。こちらは157ページとだいぶコンパクトで、結論は大体同じです。

ただ、個人的には長々と理屈から説明してくれるおかげで、個別投資、短期投資ともにかなり分が悪い勝負であることを心から納得させてくれるというメリットが大きい気がします。中途半端に知っていたところで「普通にやってればインデックス投資がいいよね、でも私は賢いので」みたいなことを考えかねません。

ご安全に

トレーディングは楽しいというのはまったくもってそうで、自分の趣味の範疇で少額でやるのは好きにしたら良いと思います。とりあえず資産を増やしたい、というのであれば奇をてらったことをせず、無難なインデックス系投資信託ETFを買い続けるのが筋が良さそうだなと改めて確信するところでした。

とはいえ、蓄財も大切ですが現在のために使うことも大切です。人生を豊かにしていきましょう。